遺言書の作成


遺言制度とは

遺言は、民法に規定された手続で、遺言者の死後、自己の財産の処分などを定めるものです

  • その効力は本人の死後に生じ、本人の意思が最大限尊重されます
  • 方式が定められており、それに従って行えば、遺言内容は法的に保障されます

遺言書作成のご支援

行政書士は、「権利義務に関する書類」の作成・代理・相談を業務としており、「遺言書」作成に関わる業務も対象となっています。

 

当事務所では、ご依頼者様のご意思、ご事情等をお伺いし、遺言の必要度、遺言内容の検討を初めとする初期の相談から、戸籍等の関係書類の収集、「遺言書」の作成まで、ご支援いたします。


遺言の内容・・・何を記載できるのか?

1.相続分の指定

・法定相続と異なる相続分、相続人の排除

2.相続人以外への財産分け

・遺贈、寄付行為

3.人の身分に関する事項

・子供の認知、後見人の指定

4.遺言執行に関する事項

・遺言執行者の指定

 

<※ 遺言で注意すべき事項>

◇ 公序良俗に反する

(一般秩序や慣習に背く内容)

◇ 意味が不明

(記載が不明、事実と異なる)

◇ 言行と不一致

(日ごろの言動と著しく相違)

◇ 中傷、誹謗する

(残された遺族などを誹謗する)

 

遺言能力と効果

1.遺言の能力

  • 15歳以上であれば、遺言が可能
  • 代理による遺言はできない
  • 成年被後見人は、能力が回復しないと遺言できない

2.効力の発生時期

  • 遺言者の死亡により、その効力が発生
  • 生存中には、「遺言を原因」とす仮登記などはできない

3.先の遺言の撤回

  • いつでも自由に以前の遺言を撤回できる
  • 新たな遺言がなされると、その遺言が優先される

※新たな遺言で先の遺言が撤回される場合

※先の遺言の内容が、後の遺言と抵触する場合

 

4.複数の遺言が残された場合

  • 先の遺言と後の遺言の抵触部分は、その部分が撤回されたとみなされる
  • 抵触しない部分については、先の遺言と後の遺言の双方が有効とみなされる

5.共同遺言の禁止

  • 二人以上の者が、同一の証書で遺言をすることはできない

(例えば、夫婦で一つの遺言書を作成することは不可)


遺言の方式・・・法律で厳格に定められています

<普通方式・・・通常の遺言>

● 自筆証書遺言

● 公正証書遺言

● 秘密証書遺言

<特別方式・・・特別な場合>

● 危急時遺言

● 隔絶時遺言



 

自筆証書遺言

 

<自筆証書遺言書の特徴>

 

 

  1. 最も簡便で、迅速、低廉に作成できる
  2. 密封封筒に入れて、遺言内容を秘密にできる
  3. 記載内容および保管は自己責任
  4. 偽造や隠匿される恐れがある

 

◇ 作成方法 ◇

  1. 全文を自筆で記載、日付を明記し、書名と捺印をする(認印も可)
  2. 複数枚(二葉以上)となる場合には、契印を入れる
  3. 封筒に入れ密封する場合は、
  • 「遺言書」、「遺言者名」、「日付」、「開封厳禁」などの記載が望ましい
  • 捺印は、遺言書と同じものを使用

公正証書遺言

 

<公正証書遺言書の特徴>

 

  1. 公証人が公正証書として作成、家庭裁判所の検認不要
  2. 公証人役場に、作成記録と原本が保管される
  3. 証人二人以上の立会い、遺言内容が知られる
  4. 作成に手間隙、費用が掛かる

◇ 作成手続の主な流れ等 ◇

  • 遺言の意思を再確認、遺言内容の検討、整理を行う
  • 公証人役場あるいは行政書士など専門家に問い合わせる
  • 遺言に必要な資料、書類(財産目録、関係者の戸籍など)をそろえる
  • 事前に、遺言書文面の調整などを行う(下書き、素案、最終案など)
  • 立会人(二人)の手配、依頼をする
  • 公証役場に出向き、公正証書遺言の作成をしてもらう

(遺言者が公証役場に行けない場合、公証人に出張を依頼できる)

 


秘密証書遺言

 

<秘密証書遺言の特徴>

 


  1. 遺言書の記載内容、様式などは、全て自己責任
  2. 遺言書を密封した封筒に、その存在を公証してもらう
  3. 公証人役場に、遺言記録が保管される
  4. 家庭裁判所における検認が必要

 


遺言の執行

◇ 執行とは ◇   

相続による財産(金銭、預貯金、不動産)などの、「引渡し」、「移転登記(名義変更」などの、法律・事実行為をいいます

具体的には、遺産分割協議が整い、その合意内容に従って、個々の財産を「各相続人が受け取ること」、「必要な名義変更を行うこと」です

 

◇ 遺言書の検認 ◇

  • 遺言書(公正証書遺言を除く)の保管者、相続人は、家庭裁判所に検認の申立を行わなければなりません
  • 検認を怠る、密封された遺言書を開封すると、科料に処されます(5万円以下)

 

◇ 遺言執行者 ◇

  • 遺言で遺言執行者が指定されている場合、その者が執行する
  • 遺言執行者の指定がない場合は、相続人が執行する